このページでは、電子回路などを製作する上でのヒントやアイデアなど、ちょっとしたTipsを記述していきます。順次、追加していきますので、時々チェックしてください。
よいアイデアがあったら掲載させていただきますので、まずはメールなどでお知らせください。
1.シングル・ライン・タイプのピン・プラグの取り付け (07/06/24)
2.DIPモジュールのコネクタ着脱時の安定化 (07/07/11)
3.チップ部品のはんだ付け(07/07/11)
4.セラコンのフォーミングの直し方 (07/07/21)
1.シングル・ライン・タイプのピン・プラグの取り付け (07/06/24)
ブレッド・ボード・アダプタなどで、ピン・プラグにシングル・ライン(1列のもの)を使用する場合、14Pぐらいの丸ピンICソケットを2つ用意して、ピン・プラグに直角になるようにピン・プラグにICソケットを取り付けて仮固定すると、はんだ付けがやりやすくなります(下写真参照)。
この状態でピン・プラグ列の両端の2本を基板に仮留めします。このとき、ピンが基板に対して垂直になっているか、基板と平行になっているかをよく確認します。
ゆがんでいる場合は修正しますが、ピン・プラグが熱に弱いので、短時間で作業するように注意してください。確認ができたら、ICソケットを取り除いて残りのピンをはんだ付けします。
なお、ICソケットに刺さっているピンをはんだ付けすると、熱でICソケットのばねがなまって接触不良になる恐れがありますので、仮留めではんだ付けするピンはICソケットに刺さっていないものにしてください。
2.DIPモジュールのコネクタ着脱時の安定化 (07/07/11)
D-SUBコネクタや標準タイプのUSB-Bコネクタを搭載したDIPモジュールを使用する際、ブレッドボードに装着したままで、コネクタを着脱すると、ピン・プラグに余計な力が加わって、ピンをいためてしまうことがあります。
そこで、ケーブルの着脱時にDIPモジュールが安定する方法を紹介します。これは、下記写真のように、コネクタの下あたりに、ブレッドボードと基板(またはコネクタ)の隙間を埋めるようにゴム足を接着するという方法です。
このようにゴム足をつけると、ブレッドボードに対してコネクタ付近がグリップされるため、ケーブルの着脱時にDIPモジュールが安定します。
なお、この方法は、USBコネクタだけでなく、D-SUBコネクタを使ったモジュールにも有効です。
写真2-1 背面から見た写真です。 USBコネクタの下に、適当な厚みに削ったゴム足を接着します。 |
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写真2-2 横から見た写真です。 ゴム足は、ブレッドボードとコネクタまたは基板の間にぴったり納まる厚さにします。 ゴム足はカッタナイフなどで、削って厚みを調整します。 |
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このアイデアはsenshu氏から寄せられました。写真もsenshu氏のご提供です。お礼申し上げます。 |
0.8mmや0.65mmピッチの部品を何回かはんだ付けしていると、コンデンサなどのチップ部品のはんだ付けが簡単に思えてきます。
RS-232CのレベルコンバータICを購入したときにおまけで付いてきた、0.1uFのチップ・コンデンサが余ってもったいないので、試しに、0.1インチ・ピッチのスルーホール・ランドにはんだ付けしてみたところ、わりととうまく付きました。
チップ部品のはんだ付けで一番難しいのは、部品の固定だと思います。ちゃんと固定さえできれば、ICの狭ピッチのピンをはんだ付けするより簡単でしょう。
これまでは、予備はんだをしてから、ピンセットでチップ部品をつけていましたが、たとえば、針のようなもので上から押さえて、チップ部品を借り止めできれば、簡単にはんだ付けできそうです。
細いピアノ線などでジグを作ってもよいですが、たとえば下図のように、消しゴムに針を刺して、その針のもう片方をチップ部品の上に置き、消しゴムに重しをのせ、針の弾力などで軽くチップが押さえられるようなもをを作れば、簡単に固定できます。固定さえできれば、後のはんだ付けは容易です。
針の長さによっては熱が伝わって、消しゴムが溶けるというようなことが起こるかもしれませんが、その場合は、消しゴムに刺さっている針の根元に小さなワニ口クリップを挟んで放熱すれば問題ありません(チップ部品と針の接触面積が小さいので、熱の伝導は心配ないと思いますが)。
押さえる圧力は針の太さや長さ、重石などで調整してください。この方法を利用すれば、フラットパッケージICのはんだ付けの際にもICを押さえるのに応用できます。
図3-1 消しゴムと針を使ったジグ 消しゴムに針をさして、その針のもう片方でチップ部品をおさえて、チップ部品を仮留めします。 あとは、チップ部品が動かないように慎重にはんだ付けします。 |
テーピング品の積層セラミック・コンデンサ(5mmピッチ)を2.5mmピッチにリフォーミングする手順を示します。